秋の学校「パターン形成の数理」-2日目-

2日目になって、大分具体的な話が出てくるようになった感じでした。生物物理の分野の人と、Q大出身の数理生物のMさんが発表されており、「ほほう、発生って面白いな」とか何とか考えていました。


やはり数学が威力を発揮しうるのは、遺伝子の発現パターンなどのように、要因や原因、結果など、関わる要素が少なめで、はっきり目で見て計測できる世界、様々な情報が分かる世界だな、という印象を持ちました。


特にMさんの「生物のような複雑な現象に対して予測をする場合には、十分条件ではだめで、必要条件を求めなくてはならない」というお話はとても印象的でした。つまり、「A現象が起こるためには、Bというメカニズムが例として一つ挙げられる。でも他にもあるかもしれない」では駄目で、「A現象のためには、Bが必須である」ということが分からないと予測としては意味が無いということです。生物は複雑なので、BもCもDもEもあり得るように見えるけど、Bでなくては駄目だ、という予測でないと役に立たない、と。


所で、知人になった一人に、こんなことをしている人がいました。いまでなければ、絶対参加したのに!と歯噛みする思いです。


また、自分の仕事を人に説明するのに、論文がなければ意味が無いなと強烈に思いました。実際に自分の仕事を興味を持ってくれる人がいたのですが、結果があっても論文になっていないと話せないということです。論文になってさえいれば、PDFを送ることも出来たのに。自分の仕事に対してどんな人が興味を持ってくれるのか、全く想像がつかないイメージを持っていたのですが、奇特な人もいるんだなと思いつつも、励みになった次第です。