K研昼ゼミその2-M君の論文紹介-

「DISPERSAL DEPRESSION WITH HABITAT FRAGMENTATION IN THE BOG FRITILLARY BUTTERFLY」*1
生息地の分断化が分散に対して及ぼす影響について、ヒョウモンチョウの仲間を使って野外(標識再捕獲法)で調べた研究、らしい。
どうもあまり理解できなかった、ので全く要約できないのです。感想のみ。


チョウで分散の野外での研究を進めたHanskiさん*2が作った、Virtual Migrationモデルでデータを解析しているのだけれど、どうもそのモデルのパラメータをどのようにして求めたのか、それらが各々何を表しているのかを理解できなくて苦しむ。移動分散というと、そもそもその生物が持っている移動分散可能な距離、生息地の面積、生息地の環境収容力に個体群密度がどれくらい達しているか、生息地におけるその生物の死亡率、移動のコスト、生息地間の平均距離など、私が思いつく限りでも色々な要因が働いているような気がする。しかも、それらは如何にも互いに相関がありそうなものが多くて、考えるだけであたまがいっぱいになりそうだ。そういうことをキレイに整理して、説明するのはとても大変だとは思うのだけれども、もうちっと頑張って欲しかったなー。

*1:NICOLAS SCHTICKZELLE, GWENAELLE MENNECHEZ, AND MICHEL BAGUETTE,Ecology, 87(4), 2006, pp. 1057-1065

*2:ずっと前に生態学会にも来た事がある気がする