墓参りツアーその2:損保ジャパン東郷青児美術館「英国シャーリー・シャーウッドコレクション・現代植物画の巨匠展−ボタニカル・アートのルネサンス−」(ズルっこ更新・順不同)

本当は、東京庭園美術館に行く予定だったのだけど、雨だったので予定変更。しかし、行ってよかった。展示自体は板橋区立美術館のと違って、良く言えば厳かな、悪く言えばとっつきにくい展示だった。けれど、最近植物にはまっているということもあって、楽しかった。 植物画というのは、要は植物の色々な状況、例えばつぼみとか花とか実とかを記録するためにある、アートというよりは記録のための絵だ。写真の技術が発達するに従って徐々に衰退したらしいが、焦点が一つに限られ周囲はぼやける写真と違って、絵はどの部位も精密に表現できるので、今では見直されているらしい。
 記録のための絵なので、とにかく精密。一枚の絵を描くのにどれくらいの時間がかかるのかは分からないけれど、しつこいくらいに細かくて、思わず近寄って見てしまう。描いているうちに、どんどん集中してトリップしそうな感じ。面白かったのは、どんなにルールが決まっているとしても、全体の絵の雰囲気はやっぱり人によって違っているということ。熱帯のはでな植物の絵を描こうが、コケのような地味なものを描こうが、「ああ、同じ人が描いたんだな」とわかる。
老後の趣味に、いいかもしれない。