U研論文読み会その2

M君の「Antipredator reaction norms for life history traits in Daphnia pulex: dependence on temperature and food」*1
カイロモンの研究。Daphnia pulexは、捕食魚のいる水で増殖するとき(捕食魚自身はいない)、卵を小さくし、数を増やして、なるべく早く産卵するようにするらしい。捕食魚のいる水があるだけで、捕食魚の存在を把握して、それに対応するように繁殖戦略を変化させるのだ。で、この研究では、カイロモンの量、環境中の温度、エサの量の間に繁殖戦略への影響の相互作用があるかどうか?を調べた研究。

結果は、実はよく理解できなかった(というのも結果が色々と複雑で私が把握し切れなかったのだ)。まぁ、しかしエサの量と温度によって、カイロモンの量の変化に伴う繁殖戦略の変化の仕方*2が変わることがあるらしい。
結果のグラフは、カイロモンの量に対して卵数だの卵の大きさだのがどれくらい変わるかということを示しているのだが、カイロモンの量が0のときのデータを外すと傾向がなくなりそうな予感がする。。。それってカイロモンがあるかないかで決まっていると言えるのじゃないの??ちょっとまずくない?という微妙な議論が出た。まぁ、そうかも。うーん。

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*1:Oikos,98,299-,2002,D.Weetman and D.Atkinson

*2:カイロモンが増えると、卵数が増え、より小さくなるらしい。