マナー違反と感情だけの記憶

先日とある飲食禁止の場所で、二人の女子中学生(?かな?高校生ということはいくらなんでもないと思うけど)がお菓子を食べていました。まぁ注意するまでもないかと思いほうっておいたら、警備員さんが来て「飲食は禁止ですので別の場所で」と言いました(多分。全部は聞き取れなかった)。
その後しばらくして、彼女らはその場所から立ち去ろうとしました。そのときに彼女らがいた所に何かモノが置いてあったので、「忘れ物をしていますよ。」と声をかけました。彼女らの一人が「あ、ああ。忘れてた。」と言って取りに行きました。
私もその場所を立ち去るところだったので、一緒にエレベーターに乗りました。彼女らが降りようとしたとき(私より先だった)、彼女らの(取りに行かなかった方の)一人が、本当に小さな声で、「ああ、うざかった」と言いました。
しばらーく考えてみて、「ああ、あれは、もしかしてゴミを置き去りにしたものだったのか」と思いました。うざかったと言ったのは私に対してか、と。
自分でも非常に意外だったのは、それに気が付いてもまだハラを立てる気にならなかったことです。ただ、なんとなく、そういう「外部に対するささやかな悪意のようなもの」が、ものすごーく懐かしかった。よくある嬉しさの混じった懐かしさではなくて、ただ純粋に「ああ、こういう感情って自分にもあったな」という。懐かしさというよりむしろ感情の記憶というものかもしれないけれど。
私には、こういう「状況」とか「物事」とかではなく、「ほぼ感情だけの記憶」というものがあります。実はこの「ほぼ感情だけの記憶」が思い出されることが結構好きです。