働きマン

 安野モヨコの漫画を買うのは2冊目だ。昔研究室に在籍しておられた先輩(♂)に貸してもらって読んでいたけど。「おもしろいなぁ、でも自分では買わないかな」と思っていた。でも、「さくらん」を読んでから変わった。安野モヨコの漫画が変化したのではなく、自分がそういう状態になったのだと思う。
 「働きマン」は、まぁ、言ってみれば流行の「負け犬」漫画かな?や、違うか。負け犬は結婚もしてなくて、仕事もそれほど好きではなく、なんとなく物足りない人生を送っていると感じている女性のことか。「働きマン」は、ある女雑誌編集者(主人公)を機軸としてその周囲の人々のドラマを描いていくという形式をとっている。この漫画のすごいところは、それぞれの人々の生きるテンポと主人公のテンポの微妙なバランスにあると思う。人はそれぞれ生きるリズムがある。そして、その生きるテンポは時と場合で大きく変化する。リズムのうねりがぴったりとマッチした瞬間に、クライマックスが来る。
 やっぱり安野モヨコはスゴイ。ヒットが出ても結婚しても全然枯れない